日本国内の銅建値の決まり方

日本国内の銅建値の決まり方

電気工事業では、銅は欠かせない素材の一つです。
電気配線や機器の接続に使用される銅の価格は、仕事のコストに直結する重要な要素です。

このページでは、日本国内での銅の価格がどのように決まるのかを詳しく説明します。

 

ロンドン金属取引所(LME)とは?

まず、「ロンドン金属取引所(LME)」について説明します。

ロンドン金属取引所は、通称LME(London Metal Exchange)と呼ばれています。

LEMは、1877年に設立された、世界最大規模の非鉄金属(鉄以外の金属)専門の取引所です。
最古+世界最大規模ということもあり、世界の約90%の銅の取引がLMEで行われています。

そのため、LMEにおける取引価格(LME価格)は国際的な指標価格となっています。

 

LME価格とは?

LME価格とは、ロンドン金属取引所(LEM)が公開する取引価格のことです。

この価格はリアルタイムで変動し、世界中の金属取引業者や企業が参考にしています。

電気工事業にとって、LME価格は銅のコスト計算における重要な指標となります。

 

国内銅建値とは?

日本国内では、JX金属株式会社が発表する「国内銅建値」が銅の価格を決める基準となっています。

JX金属株式会社はLME価格を参考にしながら、輸送費、為替レート、その他の経済的要因を考慮して国内銅建値を設定します。

この建値は、銅の買い取り価格や販売価格の基準として使用されます。

 

日本国内の銅建値の決まり方

LEM価格は、○○○ドル/トン
国内銅建値は、○○○円/トン

 

銅価格の変動要因

銅の価格はさまざまな要因によって変動します。主な要因は以下の通りです。

  • 輸送費:銅の運搬にかかるコスト。
  • 為替レート:日本円と他の通貨の交換比率。
  • 世界経済の状況:経済成長や不況などの影響。
    →コロナウイルスの流行、ロシアのウクライナ侵攻、脱炭素など
  • 投機的な動き:投資家の動向や市場の需給バランス。

これらの要因が変動すると、LME価格が影響を受け、それに連動して国内銅建値も変わります。

 

銅建値の影響

銅建値が上がれば電線・ケーブルの価格は上がります。
銅建値が下がれば電線・ケーブルの価格は下がります。

しかし電線の価格に即座にリンクする訳ではありません。

あくまでも、銅ベース(銅建値)を基準に電線の価格が決まっています。

 

まとめ

日本国内の銅価格は、LME価格を基準にしてJX金属株式会社が発表する国内銅建値によって決まります。

LMEは世界最大の金属取引所で、その価格は国際的な基準として重要です。

銅の価格は輸送費や為替レート、世界経済の状況などさまざまな要因で変動するため、電気工事業者は常に最新の価格動向を把握しておくことが重要です。

 

この記事を書いたのは・・・

アシスライヴ

アシスライヴ

電気工事業と電材屋は「対等なビジネスパートナー」の関係がベスト!15年の電材商社営業経験をもとに、電気工事に特化したコンサルティングを行っています。中でも「仕入れのデータ分析」に自信を持っています。 このサイトは、電材の最新情報や電気に関することを発信。目指すは各メーカーを横断する、電気工事に関することのデータベースサイト。

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