このページでは、「硬質ビニル電線管(VE管)」についてまとめています。
硬質ビニル電線管(VE管)
硬質ビニル電線管(VE管)は、合成樹脂管の一種です。
VEとは、Vinyl Electricの略称で、
Vinyl;ビニール
Electric:エレクトリック
という意味です。
合成樹脂管は、
- 可とう性を持つ合成樹脂製可とう電線管のPF管とCD管
- 可とう性を持たない硬質ビニル電線管(VE管)
に分けることができます。
PF管とCD管については下記にて解説しています。
硬質ビニル電線管は、VE管と呼ばれることが多く、VE16のように「VE+サイズ」で呼ばれています。
また未来工業(株)の商品名のJ管と呼ぶ方もいます。
VE管は、耐水性や耐候性を持っているため、屋内だけではなく屋外でも使用可能です。
またVE管は軽く、施工がしやすいというのもメリットです。
しかし鋼製の電線管と比べると、衝撃に対しては劣ることがデメリットとなります。
太陽光(紫外線)や熱、雨水によって、変形や変色、劣化等を起こしにくい性質。
耐候性を持っていますが、年々劣化はしてしまうので注意が必要です。
単体で使用することもありますが、PF管や防水プリカ、FEP管などと組み合わせて使用することも多くあります。
耐衝撃性硬質ビニル電線管(HIVE管)
硬質ビニル電線管は二種類あります。
- 硬質ビニル電線管(VE管)
- 耐衝撃性硬質ビニル電線管(HIVE管)
に分けられます。
HIVE管は、VE管よりも耐衝撃性に優れている電線管です。
ひと昔前は、
- VE管=アイボリー(ベージュ)、グレー
- HIVE管=濃紺色(ダークブルー)
と分けている電気工事店が多いイメージでした。
これは実際に各メーカーが販売していたビニル電線管のラインナップが、HIは濃紺色しかなかったからだと思います。
しかし現在は、アイボリー(ベージュ)やグレー色など各色がHIとなっているメーカーが多く、
VE管のアイボリーを注文しても、HIVEのアイボリーが納品されます。
※各メーカーの仕様を確認してください。
※日動電工(株)と未来工業(株)のVE管はHIVE管です。
HIVEの方が耐衝撃性に優れているため、問題はないと思います。
硬質ビニル電線管(VE管) 仕様一覧
- 規格:JIS C 8430
- 定尺:4,000mm
- 電材屋には、アイボリー(ベージュ)とグレーの2色、16〜82のサイズを定番在庫としているところが多い電材です。
- 定尺4,000mmの1本単位での販売となります。
→電材屋が在庫を持っていても、切断はしてくれないと思います。
スマホの場合は、右にスクロールすることができます。
呼び | 外径(mm) | 外径(mm) | 梱包数(本) |
---|---|---|---|
14 | 18 | 14 | 20 |
16 | 22 | 18 | 30 |
22 | 26 | 22 | 30 |
28 | 34 | 28 | 20 |
36 | 42 | 35 | 10 |
42 | 48 | 40 | 5 |
54 | 60 | 51 | 5 |
70 | 76 | 67 | 3 |
82 | 89 | 77 | 2 |
引用:日動電工(株)様 電設資材総合カタログより一部抜粋
メーカーによって、ラインナップされているサイズが異なってきますので、各メーカーの仕様を確認ください。
メーカー 一覧
※全てのメーカー様を紹介できていません。
※追加が必要と思われるメーカー様がありましたら、お問い合わせ、DM(Twitter)からご連絡ください。
元電材屋営業マンの一言メモ
- サイズの暗記は必須。
- 梱包数の本数も暗記必須。
- VE管の呼び=内径が(PFD16→16mm)
- トラックで運ぶ際に、しっかりとロープ等で縛っておかないと飛んでいってしまう。
- 未来工業(株)のラインナップには、ライトブラウンやブラック、チョコレート、さらにはマットシルバーという色も発売されている。
※お役立ち情報やあるあるネタがある場合は、お問い合わせ、DM(Twitter)からご連絡ください。
この記事を書いたのは・・・
アシスライヴ
電気工事業と電材屋は「対等なビジネスパートナー」の関係がベスト!15年の電材商社営業経験をもとに、電気工事に特化したコンサルティングを行っています。中でも「仕入れのデータ分析」に自信を持っています。 このサイトは、電材の最新情報や電気に関することを発信。目指すは各メーカーを横断する、電気工事に関することのデータベースサイト。