【5分でわかる】電気工作物とは?

【5分でわかる】電気工作物とは?

このページでは、「電気工作物とは?」について解説しています。

 

電気工作物の定義は?

電気工作物は、電気事業法第2条で定義されています。

発電、変電、送電若しくは配電又は電気の使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路その他の工作物(船舶、車両又は航空機に設置されるものその他の政令で定めるものを除く。)

簡単に言うと、「電気を供給するために必要な設備」ということです。
発電所、変電所、受電設備、屋内配線など電気を使用するために設置する設備をさします。

また電気工作物から除かれる工作物は、電気事業法施行令第1条で定義されています。

  • 鉄道営業法、軌道法若しくは鉄道事業法が適用され若しくは準用される車両若しくは搬器、船舶安全法が適用される船舶若しくは海上自衛隊の使用する船舶又は道路運送車両法第二条第二項に規定する自動車に設置される工作物であつて、これらの車両、搬器、船舶及び自動車以外の場所に設置される電気的設備に電気を供給するためのもの以外のもの
  • 航空法第二条第一項に規定する航空機に設置される工作物
  • 電圧30V未満の電気的設備であつて、電圧30V以上の電気的設備と電気的に接続されていないもの

簡単に言うと、航空機や鉄道車両、船舶、自動車などに設置されている電気設備と30V未満の単独の電気設備は電気工作物ではないということです。

 

電気工作物は大きく2つに分類される

電気工作物は「一般用電気工作物」と「事業用電気工作物」の大きく2つに分類され、さらに「事業用電気工作物」は「自家用電気工作物」と「電気事業の用に供する電気工作物」に分けられます。

 

一般用電気工作物

一般用電気工作物とは、主に一般住宅や小規模店舗、事務所などのように、電力会社から低圧600V以下で受電する場所の電気工作物の総称です。
主に一般住宅や小規模店舗、事務所が該当します。

一部例外で、低圧で受電する場合でも一般用電気工作物に該当しない(自家用電気工作物に該当)ケースもあります。

  • 構内に小出力発電設備以外の発電設備がある場合
  • 構外にわたる電線路を有している場合
  • 爆発や引火の危険性がある火薬工場などの場合

小出力発電設備とは600V以下の低圧発電設備です。

  • 太陽光発電設備 50KW未満
  • 風力発電設備、水力発電設備 20KW未満
  • 内燃力発電設備、燃料電池発電設備 10KW未満
  • 各発電設備の出力合計が50KW未満

 

事業用電気工作物

事業用電気工作物とは、「一般用電気工作物」以外の電気工作物の総称です。
一般電気工作物よりも大規模で電圧も高く、危険性が高い電気設備ということもあり、電気主任技術者による維持・管理・運用が必要です。
また事業用電気工作物は下記の2つに分類されます。

 

自家用電気工作物

自家用電気工作物とは、一般用電気工作物、電気事業の用に供する電気工作物以外の電気工作物の総称です。
簡単に言うと、電気事業者から600Vを超える高圧や特別高圧を受電する事業所の電気工作物ということです。
また構外にわたる電線路を有するもの、小出力発電設備以外の発電設備(非常用を除く)が同一構内にあるものも自家用電気工作物になります。
主に工場やビルが該当します。

 

電気事業に用に供する電気工作物

電気事業に用に供する電気工作物とは、電気事業者の発電所、変電所など電力会社が運用している電気供給設備の総称です。
主に、各地の電力会社が運用している電気供給用設備が該当します。
電気事業用電気工作物とも呼ばれることもあります。

 

まとめ

簡単にまとめると、

  • 一般用電気工作物=低圧で受電(一部例外あり)
  • 自家用電気工作物=高圧で受電
  • 電気事業に用に供する電気工作物=電力会社が運用

となります。

 

この記事を書いたのは・・・

アシスライヴ

アシスライヴ

電気工事業と電材屋は「対等なビジネスパートナー」の関係がベスト!15年の電材商社営業経験をもとに、電気工事に特化したコンサルティングを行っています。中でも「仕入れのデータ分析」に自信を持っています。 このサイトは、電材の最新情報や電気に関することを発信。目指すは各メーカーを横断する、電気工事に関することのデータベースサイト。

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