電気工事業と電材屋の理想の関係性とは?
このページでは、15年の電材屋営業マンとして電気工事業の方々と接してきた経験をもとに、「電気工事業と電材屋の理想の関係性」について解説をしています。
あなたは仕入先とどのような関係を築いていますか?
電気工事業のみなさんは日々の商売の中で、多種多様な電設資材をさまざまな取引先から仕入れをしていると思います。
その仕入先とどのような関係を築いていますか?一度考えてみてください。
どんな関係って・・・こっちが客じゃん!
間違えずに納品してくれればいいだけ、便利な材料屋でしょ?
こっちが仕入れしているから、偉そうにしても問題ない!
少しでもそう思っているのであれば、その思い違いを正す必要があると思います。
売り手は買い手がいないと商売が成り立ちませんが、買い手も売り手がいないと商売が成り立ちません。
このページでは、仕入先とどのような関係を築くのがベストなのかを説明していきたいと思います。
そもそも電気工事業の仕入先とは?
電気工事業が電設資材を仕入れする取引先はさまざまです。
主な仕入先
- メーカー
- 電材屋(一次・二次代理店)
- 建材店、ホームセンター
- インターネット販売
中でも電材屋との取引が一番多いのではないのでしょうか。
この電材屋は、電材商社、電材問屋、電材代理店など様々な呼び名で呼ばれています。
仕入先と「対等なビジネスパートナー」になるのがベスト
冒頭にも記載しましたが、
売り手は買い手がいないと商売が成り立ちませんが、買い手も売り手がいないと商売が成り立ちません。
基本的には、取引をする企業同士の関係は対等なものです。
買い手は仕入先を選択する権利を持っています。当然、売り手にも販売相手を選択する権利を持っています。
上下関係を生んでしまうことなく、長期的にWin-Winの関係、お互いにビジネスパートナーと呼び合えるような関係を目指すことがベストです。
電材屋営業マンの体験談
私は約15年ほど電材屋の営業マンとして電気工事業の方々と接してきました。
入社して3年ほどはお客様は神様!!という感じで営業活動をしていました。
お客様の言うことは絶対服従をしようと決めていました!!笑
毎日朝早くから夜遅くまでがむしゃらに働いていました。
働いていたというよりお客様の要望をただただ聞いていただけですが。
間違えないよう、怒られないようビクビクしながら目の前の仕事をこなしていました。
体も頭も疲れ果てていたそんな時、担当の電気工事店の社長から、
「そんなにお客様対応しなくても大丈夫だよ!!」
「もっと気楽に対応してよ!!」
「電気屋と電材屋は、対等なビジネスパートナーなんだから」
「とりあえず飲みに行こうか!!飲み会の席では敬語なしね!!」
と声をかけていただきました。
張り詰めていた気持ちがスッとなったことを今でも思い出します。
電気工事業のお客様の対等なビジネスパートナーになると目標を決め、営業活動に力を注ぎました。
すると私のファンがみるみるうちに増え(自意識過剰であればすみません!!笑)売上も顧客数も増えていきました。
おかげで社内トップセールスにも何度も表彰されました。
最年少で責任者を任命された時には、お客様同士が声を掛け合っていただき、祝勝会を開いていただきました。
本当にいい思い出です。
電材業界を離れた今でも多数の電気工事店とお付き合いさせていただいています。
「対等なビジネスパートナー」
この言葉は私の人生を変えてくれた言葉の1つです。
電材屋と「対等なビジネスパートナー」になるメリット
仕入先と「対等なビジネスパートナー」になるメリットは大きく3つあります。
材料のことで困った時に最大限の力を貸してもらえる
一つ目のメリットは、材料のことで困った時に、最大限の力を貸してもらえるということです。
電気工事業が電設資材で困った時には、電材屋に相談をすることがほとんどだと思います。
- 緊急工事の依頼ですぐに資材が必要になってしまった。
- 工事中に材料が足りなくなってしまった。どうしても取りに行くことができない・・・
- 競合相手と価格勝負に。仕入材料の金額圧縮をお願いしたい。
など電気工事業の方は、仕入先にお願いをしたことがあると思います。
対等なビジネスパートナーであればあるほど、困った時に最大限の力を貸してもらえるでしょう。
高度な最新の情報を提供してもらえる
近年、市場の変化はとても早くなっています。
日々変化する市場で、商売をしていくには高度な情報が必要です。
インターネットやSNSで調べることもできますが、限界もあります。
電材屋はメーカーの代理店です。メーカー発信の高度な最新の情報をたくさん持っています。
このような情報を入手できる電気工事業が有利に商売を進めることができます。
高度な情報を提供してもらうだけではなく、電材屋に提供することも忘れてはいけません。
情報交換をすることが、対等なビジネスパートナーへの第一歩です。
また協力業社を紹介してもらったり、工事の依頼をもらえる可能性も大いにあります。
電材屋経由でメーカーとも密な関係になれる
メーカーは電気工事業と密な関係を望んでいます。
電気工事業がそのメーカーの商品を優先して使ってくれるからです。
しかしほとんどのメーカーは代理店制度をとっています。
メーカーが直接、電気工事業の会社に営業をかけることは少ないでしょう。
メーカーは代理店を経由して営業をかけるのです。
少し考えてみてください。
ビジネスパートナーでない電気工事業にメーカーを紹介すると思いますか?
ビジネスパートナーであれば、メーカーの営業マンと一緒に営業をしてくれます。
メーカーと密な関係となり評価を上げることができれば、特値対応・納期短縮にも積極的に行ってくれます。
【超基本編】対等なビジネスパートナーになるための方法
対等なビジネスパートナーになる方法【超基本編】を2つ紹介します。
感謝の気持ちを忘れず、謙虚な気持ちで対応する
売り手は買い手がいないと商売が成り立ちませんが、買い手も売り手がいなければ商売は成り立ちません。
社会人であれば当たり前と思われるかもしれませんが、この当たり前ができていない方は結構います。
その時の感情に左右されず、謙虚な気持ちを持って仕入先と付き合いましょう。
目先の利益を追求せずに、長期的で広い視野を持って付き合う
目先の利益だけを追求してしまうと、仕入先との関係は長く続きません。
- 商品を間違えられても・・・
- 数量を間違えられても・・・
- 商品知識の乏しい新卒1年生が営業担当者になっても・・・
1年後、3年後、10年後と長期的な付き合いをできるよう仕入先と付き合っていきましょう。
まとめ
売り手は買い手がいないと商売が成り立ちませんが、買い手も売り手がいないと商売が成り立ちません。
基本的には、取引をする企業同士の関係は対等なものです。
対等なビジネスパートナーになることによって、
- 材料のことで困った時に最大限の力を貸してもらえる
- 高度な最新の情報を提供してもらえる
- 電材屋経由でメーカーとも密な関係になれる
などさまざまなメリットがあります。
- 感謝の気持ちを忘れず、謙虚な気持ちで対応する
- 目先の利益を追求せずに、長期的で広い視野を持って付き合う
基本的な部分ですが、忙しい中、感情が高ぶっていると忘れがちです。
対等なビジネスパートナーになる方法は、このブログに書いてあることはほんの一部です。
私が実際に経験したことを中心に、今後も書いていきたいと思います。
コツコツと更新していきますので、末長くお付き合いいただければと思います。
この記事を書いたのは・・・
アシスライヴ
電気工事業と電材屋は「対等なビジネスパートナー」の関係がベスト!15年の電材商社営業経験をもとに、電気工事に特化したコンサルティングを行っています。中でも「仕入れのデータ分析」に自信を持っています。 このサイトは、電材の最新情報や電気に関することを発信。目指すは各メーカーを横断する、電気工事に関することのデータベースサイト。
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